
こんにちは!Libera Groupの佐藤です。
よく裁量を勉強されたと思われる方に「リスクリワードは2や3になるようにトレードするのが普通ではないか?」というご質問をいただきます。
確かに一般的にはその様に教えているところが多いかもしれませんので、それが常識と思われているかもしれませんね。
では、「なぜリスクリワード2~3のトレードを推奨するのか?」をご存知でしょうか?
これが本当に重要です。
リスクリワードについては教えているのに、この大切な部分を教えてくれない所が多いみたいですね…^^;
リスクリワードを2や3になるように心掛けたとしても、それだけで良い訳ではありません。
その理由について解説していきますね。
そもそもリスクリワードって何?
ご存知ない方のために説明しますが、これはとても簡単です!
簡単に言うと1回のトレードあたりの「利益:損失」の比率です。
同義語としてペイオフレシオや損益率があります。大体同じ意味ですね。
例えば、1回のトレードでの利益が1万円だとします。
そして1回のトレード辺りの損失も1万円だとします。
この場合のリスクリワードは「1:1」となります。
では、1回のトレードでの利益が2万円だとします。
そして1回のトレード辺りの損失も1万円だとします。
この場合のリスクリワードは「2:1」となります。
これがトレードをする上で非常に重要になってきますが、実はリスクリワードだけでトレードロジックを判断するのには不十分です。
リスクリワードが「3:1」であったとしても、これだけでは良いトレードとは判断できません。
では、何が必要なのか?それは…
リスクリワードと重要な関係「破産確率」
ここで重要になってくるのが「破産確率」です。
よく使われる破産確率表として「バルサラの破産確率」というものがあります。
計算式はかなり複雑なので紹介を省きますが、以下の画像の表を見たことないでしょうか?

損益率は損失に対する利益の対比になるのでリスクリワードの利益の方の値になります。
この破産確率をもとにしてトレードをすることが非常に重要になります。
例えば、リスクリワードが2:1のトレードをするとなると損益率は2になりますので、勝率が50%を超えると破産確率が0.9%と非常に低くなるので安全なトレードと言えますね。
ですが、勝率が30%まで落ちてしまうと、およそ70%の確率で破産してしまいます。勝率が20%まで落ちるともう破産の未来しか見えない、ということになります。
逆に80%の高勝率があれば損益率が0.6と低くなっても安全なトレードと言えます。
このように、勝率を上げるか?損益率を上げるか?を片方ずつで考えるのではなく、両方のバランスを考えて破産する確率を低くすることが重要になってきます。
では、なぜ多くのトレーダーがリスクリワードが2や3を推奨するのか?
それは、損益率の方がコントロールが簡単だからです。
単純にトレードする時に、利益目標を30pipsとした時、損切りの値を10pipsにするだけでリスクリワードは3:1になります。
これだけで損益率が3になります。
仮に利益目標が100pips、損切りの値が10pipsならリスクリワードは10:1になりますので、簡単にコントロール出来てしまいます。
逆に、勝率を上げるためには、チャートの動き自体はコントロールできるものではありませんので、様々なインジケーターや複数の時間足の分析を駆使して正確なエントリーと利益確定の判断が求められます。
そこに日々の変化する自分自身の感情が入ってきますので、正確に昨日と同じトレードをすると言っても、何かを見逃してしまったり、微妙な変化に惑わされたりしてしまい、毎回正確に同じトレードをすることが難しいですので、勝率のコントロールはさらに難しくなります。
これだけでお分かりいただけると思いますが勝率を上げるのはリスクリワードをコントロールするより難しいんですね。
だから、裁量を教えている先生たちは投資を教える際に、まずは自分でコントロールが可能なリスクリワードを重視することを教える訳です。
損益率3のトレードが出来たらあとは勝率を40%以上にするだけで破産確率を1.5%まで低くすることができます。
ですが、逆に損益率が0.6のトレードであれば勝率を80%~90%に保てなければ破産確率が高くなってしまいます。
勝率は30%から40%にするのは比較的簡単です。
ですが、勝率を80%から90%にするのは非常に難しいです。
こういう理由から多くの投資を教えている所は「損益率を2~3以上にしなさい」と教える訳なんですね。
特に損益率を重視したトレードをした方が含み損のストレスも軽減される傾向にありますので正しい判断もしやすくなりますので、裁量トレードを勉強される際は私自身も損益率を重視したロジックをおすすめします。
Liberaのリスクリワードと破産確率について
さて、ここからは私たちのEAについての解説です。
ご存知だと思いますがEAには感情が全くありません。
決められた数値の基準を満たしたら、あとは淡々とエントリーと決済を繰り返していきます。
Liberaに関していうと指値が6pips、逆指値が56pipsなので、損益率は0.1074…とかなり低くなります。
ですが、勝率を平均すると92~95%と非常に高いです。
一見危険なトレードに見えるかもしれませんが、破産確率でいうと1%を切っているんですね。
いくつかの破産確率計算機のサイトで調べたのですが、すべてのサイトでほぼ破産しないという結果が出ています。
参考にキャプチャを撮った3つほど破産確率の計算サイトの結果のキャプチャをシェアします。



長期的に利益を積み上げていくことを目的としてロジックを作りましたが、52年後まで計算してくれるのは嬉しいですね 笑
細かく利益を上げていてくのでコツコツ稼ぎながらドカンと利益が吹き飛びそうなEAに見えるかもしれませんが、これで安全なトレードだと言うことがお分かりいただけると思います^^
今後も安全なEA運用を心掛けてください
私たちが提供しているEAに以外にも、様々な会社のEAを運用されている方もLiberaユーザー様の中にはいらっしゃるかと思いますし、今後複数のEAを使うという方もいらしゃると思います。
EAを運用される際に気をつけていただきたいのが「使い続けて行くことで破産するかどうか?」という点について気をつけてみてください。
ナンピン系のEAは計算が難しいかもしれませんが、どんなに高勝率を出し続けるEAでも1回の損失が資金の50%以上になるEAは危険だと思っています。
また、含み損が資金の50%を超えるようなEAも、損失が出た場合は50%以上の資金がなくなるということですので、破産の確率が高いと思います。
もし、短期間に損失が2回連続することがあったとしたら、あっという間に破産します。
資金が破綻して連絡したら「稼働スタートした時期が悪かったですね」なんて返答が返ってきたという方もいますが、運に左右されるのは最早ギャンブルですよね^^;
安全なEAを選んで運用していただくためには、損失を許容しながら損失と上手く付き合って利益を上げてくれるものを選んが方が良いかと思います。
この記事がEA運用の参考になりましたら幸いです。
それでは、最後までご覧いただきましたありがとうございました!
お世話になります。ゴメスです。正直難しいので理解できませんでした。こういうことも知らずに投資を初めてしまい、自分の愚かさを感じます。確かに感情をコントロールすることが重要ですね。それもあり自動売買をやりたいとも思いました。これからも記事を参考にさせていただきます。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
コメントありがとうございます!
この辺りはなかなか難しい話ですね^^;
簡単に言いますと、リスクリワードは単体で考えるものではなく、勝率も踏まえた上で破産確率を導き出すために利用するためのものになります。
よく『リスクリワードを「2:1」や「3:1」になるようにトレードをするのが良い』という話がありますが、それだけでは安全なトレードとは言えないということですね。
勝率も一緒に考えて破産確率を導き出し、破産確率が低くなってから、ようやく安全なトレードになるということです。
もし分からなければお気軽にLINEにご連絡ください^^